エコーでこんなことがわかりますよ
Part 1 : 膀胱 前立腺 卵巣 子宮蓄膿症
Part 2 : 副腎 脾臓 肝臓 心臓
膀胱内に石ができて血尿などを起こします。多くはレントゲン検査で
みつかりますが、レントゲンには写らないタイプの結石や他の病気の
可能性もあるので超音波検査を併せて行います。結石によっては
食事療法で溶かすことのできるものもありますが、それ以外は手術によって
摘出しなければなりません。
膀胱腫瘍も血尿や頻尿を起こしますが、通常のレントゲン検査では
わかりません。こういう場合、超音波検査は造影などの他の検査に比べて
動物の負担が少なくてすみます。
去勢していない雄犬が年をとってくると病気になりやすいのが
前立腺です。もし病気になってもその時点で去勢をすれば治る場合が
多いのですが、膿が溜まったり前立腺の周囲に嚢胞ができると
去勢だけでは治らないこともあります。レントゲンでは大きさや
形の異常がわかるだけですが、超音波検査では内部の構造まで
さらに詳しい情報が得られます。
前立腺の内部に液状のものが溜まって
黒く見えています。他の検査と併せて
前立腺内部に膿が溜まる前立腺膿瘍と
診断されました。
卵巣内の卵胞や黄体が退縮せずホルモンの分泌を続けるため発情が
長期間続いたり発情がこなかったりします。正常な卵巣は超音波検査では
発見できないことが多いのですが、この病気では嚢胞(水の入った
風船状の組織)を含む大きくなった卵巣が簡単にみつかります。
治療は避妊手術が根治的ですが、将来出産させる予定がある場合は
ホルモン療法が用いられます。
雌のワンちゃんにもっとも頻繁に起こる病気のひとつです。
発情が終わったあと1から2ヶ月くらいの間に起こることが多く、
元気食欲がなくなりお水ばかりたくさん飲むようになるのが
典型的な症状です。超音波でみると膿が溜まってソーセージみたいに
なった子宮が認められます。
Part 1
結石の大きさや形は種類によって様々です。
画面上、膀胱結石の下は超音波が結石で
遮られるので、黒い帯状の影ができます。
膀胱内の頭側にできたポリープ状の腫瘤。
腫瘍なのか良性なのか悪性なのかは
超音波検査だけでは判断できません。
前立腺の右側にできた嚢胞。
前立腺の病気の中では比較的めずらしい
前立腺周囲嚢胞。骨盤腔内で直腸を
圧迫していたためうんちが
出にくい状態になっていました。
右卵巣の嚢腫